「猫のトイレ、どれを選べばいいのかわからない・・・」そんな飼い主さんに注目されているのが“システムトイレ”です。
この記事では、システムトイレの仕組みやメリット・デメリット、正しい選び方やお手入れ方法まで、初めての方にもわかりやすく解説します。

猫用システムトイレとは?仕組みと一般的な特徴を解説
システムトイレとは、上下2層構造になっている猫用トイレです。
- 上段:すのこ+専用の猫砂
- 下段:おしっこを吸収するトイレシート
猫がおしっこをすると、猫砂をすり抜けてすのこを通過し、下段のトイレシートで吸収するという仕組みになっています。


一般的なノーマルトイレでは、シンプルな箱タイプのトイレに固まる砂を使用しますが、システムトイレでは固まらない砂を使います。
においや掃除の手間を軽減してくれるので、多頭飼いや忙しい飼い主さんに人気ですね。
システムトイレのメリット5選|掃除が楽、ニオイが少ないって本当?
システムトイレのメリットは以下の5つ。
- ニオイが少ない
- 掃除の頻度が減らせる
- おしっこの変化がわかりやすい
- 採尿が簡単にできる
- ゴミが少ない
①ニオイが気になりにくい
おしっこが素早く吸収され、密閉性の高いシートがニオイの拡散を防ぎます。
猫のおしっこは独特なニオイが強いので、どうしても部屋に充満しがち。
システムトイレだと砂やシートの抗菌・消臭加工製品も多く、リビングに置いても安心です。
②掃除の頻度が減らせる
固まるタイプと違い、毎日のおしっこ処理は不要。
週1~2回のトイレシート交換だけで済むので、忙しい方にも便利ですし、常にトイレの中に何もない状態は猫にとっても嬉しいです。
③健康チェックがしやすい

おしっこの色や量が一目で確認できるので、血尿や回数の異常などの体調の変化に早く気付けます。
少量の血尿でもわかりやすく、尿pHがわかるトイレシートも販売されています。
④採尿が簡単に出来る
通院時に必要な尿の採取も、シートを外すだけでスムーズに行えます。
- トイレを丸洗いする
- 新しい猫砂を入れる
- シートを敷かずに待つだけ
猫がおしっこをすれば容器に入れて動物病院へ持って行けば検尿してくれますし、自宅で出来るおしっこチェックキットもありますよ。
猫に一切ストレスをかけずに採尿できるのは大きなメリット。
猫はおしっこトラブルが多いですから、定期的な尿検査が出来れば病気の予防にも役立ちます。
⑤ゴミが少ない
固まるタイプの猫砂と違い、毎回おしっこを捨てる必要がないため、ゴミの量も減らせてエコ&経済的です。
システムトイレのデメリット3選|使わない猫もいる?コストや衛生面は?
システムトイレには実は、致命的となるデメリットもあります。
- 猫からは不人気
- 衛生面が心配
- コスパが悪い
①猫の好みに合わない事がある
システムトイレ最大のデメリットとなるのが「猫からは不人気」ということ。
ライオン商事株式会社さんが、東京猫医療センターの服部幸院長と「猫ファーストなトイレ」を開発する際に行われた調査では、以下2つの“猫が好むトイレの特徴”がわかりました。
- 横幅50㎝以上のトイレ
- 鉱物性の細かい砂
つまり、システムトイレは構造上どうしても砂の粒が大きくなるため、嫌がる猫もいるのです。
この事に関しては「システムトイレはストレスなのか?」の記事で詳しく解説しているので、気になる方はご覧ください。
②衛生面のケアが必要
見た目は綺麗でニオイが気にならなくても、すのこや砂に汚れが溜まることも。
少し手間ではありますが、砂の入れ替え頻度を早めにしたり、すのこ汚れをまめに拭き取ったりして清潔を保つことは出来ます。
また、抗菌作用の強い砂や、おしっこを吸収して崩れる木質ペレットなどもあります。
③専用の砂やシートにコストがかかる
システムトイレ用のシートや砂は少し高め。
しかも、清潔を保つとなると結構なランニングコストがかかります。
猫のトイレは頭数+1個なので、1匹だけでも約4,000円ちょっとの出費です。
- 【トイレシート】20枚 2,000円
(週2回交換…10枚入り1,000円×2個分) - 【抗菌サンド】6ℓ 2,000円
(月1回交換…1袋1,000円×2個)

ものすごくざっくり計算したので大体の金額です。
システムトイレの正しい使い方とお手入れ方法

猫の頭数+1個、用意する
トイレが汚れていると、猫はおしっこを我慢してしまいます。
おしっこを我慢すると、膀胱炎や尿路結石を引き起こし、繰り返すと腎臓に負担を与えます。
でも2つあれば、1つが汚れていてももう1つのトイレを使えるため、最低でも「頭数+1個」は用意してあげましょう。
シートの交換と砂の補充・交換
トイレシートは週1回の交換を目安とされていますが、汚れ具合によっては、週2回交換してあげてください。トイレを2つ置いていても、どちらかに偏ることが多いので毎日のチェックは必須です。
砂は、最低でも月1回全交換。
変色したりうんちで汚れた砂は取り除き、その都度補充するのがオススメです。
うんちの処理
猫は、たとえ無臭でもトイレの中に何かある状態を嫌います。
留守中の場合は仕方ないですが、おうちにいる時はうんちをしたらなるべく早く処理してあげてください。
すのこ・本体の掃除
すのこ部分は半月ほどでおしっこ汚れが付着していることもあるため、ペット用ウェットシートで拭きとるか、ペット用除菌スプレーなどを使って汚れを落としてください。
トイレ本体は、砂を交換するタイミングで丸洗い。
洗剤は、ペット専用のものやクエン酸、重曹など安全なもの使い、すすぎ残しがないようにしっかり洗い流してください。
- 強いアルカリ洗剤(カビ取り剤・塩素系漂白剤など)はNG、猫にとって有害です
- 洗剤を使ったあとはしっかりすすいで乾かすこと
- 香料が配合されている洗剤は、猫が嫌がります

そよちゃんは砂が汚れてくると2個目のトイレを使い始めるから、そのタイミングで入れ替えてるんだけど大体3週間位です。
システムトイレに関するQ&A
- Q猫がシステムトイレをつかってくれない、どうしたらいい??
- A
猫が慣れるまでに時間がかかることがあります。
使い慣れた猫砂と併用したり、元のトイレと並べて置いてみましょう。
また、砂の感触や香りが苦手な場合もあるので、無香タイプや細かい粒の砂に替えてみるのも効果的です。
ただ、固まる砂からの移行で使ってくれない場合、元に戻した方がいいかも。
トイレストレスが長引く恐れがあるため、基本的におすすめしません。
- Q子猫や老猫にも使える??
- A
基本的には使えますが、注意点があります。
- 子猫の場合:大粒の砂が歩きにくく感じることがあるので、体の小さいうちは、細かい砂を使うノーマルタイプの方が安心かも知れません。
- 老猫の場合:出入りしやすい低めのタイプのトイレなら問題ないです。
- Qシステムトイレのニオイが気になる、対策はある?
- A
ニオイの原因は、シートの交換頻度が少ない・砂の交換不足・本体の汚れなどが多いです。
水洗いだとニオイが落ち切らない事もあるので、ペット専用クリーナーでしっかり汚れを落とすといいですよ。
システムトイレが向いている猫と向いていない猫の特徴は?
向いている猫・飼い主
- ニオイが気になる
- 留守の時間が長い
- 健康管理をしやすくしたい
- 粉塵に弱い
- 多頭飼い
向いていない猫・飼い主
- 砂の感触に敏感な猫
- 「トイレ不満サイン」が見られる猫
- 初期費用やランニングコストを抑えたい
【まとめ】
猫の性格やライフスタイルに合わせて、最適なトイレ環境を選んであげましょう。
あくまで、優先すべきは「猫が気に入るかどうか」。
飼い主さん目線で楽な方を選んでも、猫が気に入ってくれないと粗相したり病気になったりするため、結果的に大変です。
システムトイレは、上手に使えば猫にも飼い主にとっても快適になります。
コメント
[…] […]