うちの猫、離れたりお出かけすると大声で鳴くから困ってる・・・。
もしかしたら分離不安症かもね。
今回は、猫の分離不安症の原因や対策、予防策などについても詳しく紹介します。
猫の分離不安症とは?
猫が飼い主さんと離れることで起きるストレス反応を分離不安と言い、それによる体調や行動異変をきたす状態が「分離不安症」です。
簡単に言うと、「飼い主さんがいないと寂しい」というような甘えん坊なレベルではなく、飼い主さんがいない不安が大きなストレスとなり、苦痛を伴うレベル。
なので初期症状の段階で対処しないと分離不安から病気を引き起こすこともありますし、飼い主さんにとっても大変な事態へとなりかねません。
出来れば以下項目の1~3の段階で対処してあげてね。
- 飼い主さんの姿が見えないと鳴く
- 飼い主さんが外出すると鳴く
- 帰宅した時にすり寄ってきて離れない
- 大きな声で鳴き続ける
- トイレ以外で粗相する
- 物を落としたり壊したりする
- 過剰なグルーミング
- 攻撃的になる
- 食欲不振(下痢や嘔吐)
猫が分離不安症になる原因
元々の性格や猫種によって分離不安になりやすいパターンなんかもありますが、基本的には猫が生活の変化に強い不安を感じることで発症するそうです。
他にも、飼い主さんの過剰な愛情表現(猫にべったり、猫と常に一緒、猫を可愛がりすぎる)が原因となることも。
とにかく、飼い主さんがいる時といない時の違いが大きすぎると、猫が不安になり分離不安症となる可能性があるでしょう。
猫の分離不安症を治すには?
分離不安症の治療は大きく分けて2つ。
- 飼い主さんの努力と工夫
- 動物病院での治療
まずは飼い主さん自身で出来る限りのことをやってみてから、それでも治らないようであれば動物病院で相談するのがオススメです。
飼い主さん自身が出来ること
①猫の本能を満たしてあげる
お家の中は猫にとって「縄張り」なので、まずは猫自身が快適に過ごせる環境にしてあげるといいです。
- 通気性が良く清潔なトイレ
- 邪魔されず安心できる食事スペース
- キャットタワーやキャットウォークの設置
- リラックスできる寝床
- 自分のニオイがついてる環境
そしてその上で重要なのが「狩猟本能」。
猫は狩猟本能が満たされると自信がつき、不安が和らぐそうなので、最低でも1日1回はしっかりと遊んであげてください。
②距離感を見直す
飼い主さんの過剰な愛情表現が原因の場合は、猫との距離感を見直す必要があります。
たとえば、
- 抱っこする時間を減らす
- 1日中家にいれる日も少し出かける
- 甘えてきた時だけ応える
などとにかく密着しないことですね。
ただ、これがなかなか難しいわけですよ。だって可愛いんだもん。
ですが全ては愛猫のため。
留守中に不安で苦しい思いをさせるくらいなら、自分が猫との触れ合いを我慢して苦しむほうがマシだと考えるしかありません。
③留守のイメージを前向きに変える
「飼い主さんが出かける=不安」という状態から、「飼い主さんが出かけて帰ってきた時はいいことがある」というイメージに書き換えるのも一つの手です。
ただ注意して欲しいのが、帰宅した時に「安心する」だと依存しちゃうので、おやつをあげたりおもちゃで遊んだりと「いいことがある」と思わせることが大事。
おやつをあまりあげたくない派の方や、おやつが好ましくない状態(おしっこの病気や腎臓の不安)の場合は「neco-ri(ねこり)」が超オススメです。
動物病院に相談する
「色々やってみたけど治らない・・・」という場合は、これ以上悪化しないためにも動物病院に相談することをオススメします。
治療としては抗うつ剤が一般的ですが、フェロモン療法やサプリなんかもあるので色々聞いてみるといいですよ。
とにかく薬で治そうとする獣医さんもいるから、
飼い主さんの理想はちゃんと伝えるようにね。
猫の分離不安症を放置するとどうなるのか?
猫の分離不安の初期症状をただの「甘えん坊」や「寂しがり屋」だと放置していると、以下の病気や問題行動を引き起こすことがあります。
- 過剰なグルーミングによる脱毛症、皮膚炎
- 過食や嘔吐、食欲不振
- マーキング行為、粗相、破壊行動
症状が悪化してからじゃ治すのも大変だから、早いうちにどうにかしてあげてくださいね。
猫を分離不安症にさせないためには?
分離不安とは飼い主さんがいる時といない時の違いからくる不安ですから、その差を大きくしないこと、急な環境の変化に注意することが出来れば予防は可能。
お留守番中も安心できりゃええのよ。
おうちの猫さんが元々甘えん坊だったり、怖がりだったりする場合は猫さんとの距離感と環境に気をつけてあげてくださいね。
【体験談】愛猫が「分離不安かも?」と気付いた時に私が試したこと
同じように分離不安が心配な飼い主さんも是非試してみて!
新型コロナの大流行で緊急事態宣言が発令された時、家族全員がおうちにいる状態が1ヶ月続いたせいで、解禁された後に分離不安の症状があらわれました。
- 留守中ずっと鳴く
- 帰宅すると離れない
- どこへ行くのも付いてくる
- 離れるとしつこく鳴く
うちはお留守番カメラを置いていて、普段はそんなに動かないので滅多に通知がこないんですが、ひっきりなしに通知がきたんですよ。
で、見てみるとありとあらゆるドアをカリカリしては大きな声で鳴いてなんです。
みんながずっとお家にいることが当たり前になってから、急にいなくなって不安になったんよね。
そのうち慣れるかなとも思いましたが、悪化するかも知れないので獣医さんに相談し、以下のことを試してみました。
- 留守中もテレビをつけておく
- 玄関に繋がるドア以外は全部開放する
- キャットタワーの追加
- 帰宅したらおもちゃで遊ぶ
- 用がない休日も少し出かける
どうすればそよちゃんは不安にならないのか?と私なりに考えて試した結果、最初こそ少し鳴いていたものの、数日で完全に治まりました。
帰宅しても一切出迎えてもくれないほどに。笑
- 外出を察知させない
- おうちの中を飼い主がいる時の状態に近づける
- 不安感を紛らわせる
- 退屈させないようにする
- 他のことに興味を引く
- 依存させる行為を避ける
全部の窓から景色が見れるようにしたよ。
そしてつい最近も、次女が同棲のため家を出て行っちゃって少し分離不安のような行動も見られましたが、変わらず対策はしてるので落ち着いてきています。
【まとめ】猫の分離不安症は放置せずに必ず根気強く対処してください
「飼い主と離れるのが不安」だなんてすごく可愛い理由ではありますが、当の猫にとっては耐え難い苦痛です。
そして間違った対処をしてしまうと症状が悪化し、飼い主さん自身が困ることにもなりかねません。
なので気付いた段階で、少しずつ慣れていくような工夫をするのが大事。
抗うつ剤などの投薬治療は、どうやってもどうにもならない時の最終手段として、まずは飼い主さんが出来る限りのことをしてあげてください。
コメント