日本は地震や台風などの自然災害が多い国です。
なので災害時には、私たち飼い主が愛猫の命を守るために、日頃からの備えが不可欠。
ここでは、猫の災害対策として、具体的な準備やおすすめの防災グッズを紹介します。

私は関西在住なので南海トラフがめちゃくちゃ怖いです。。。
猫のための災害対策がなぜ重要なのか?
災害時、人命が最優先される中で、ペットの存在が後回しにされることがあります。
特に猫は環境の変化に敏感で、避難所での生活に大きなストレスを感じることも。
そのため、飼い主さんがしっかりと対策をしておくことが、愛猫の安心と安全に繋がります。
実際に私は、数年前に台風の被害に遭った時、猫の災害対策を何もしていなくて困ったことがたくさんありました。
「ペットは家族」とは言うけれど、やっぱりどうしても人間の方が優先されるもの。
そんな時に愛猫を守れるのは飼い主さんだけです。

周囲の“ペットに対する理解”には限界があると考え、飼い主さん自身がしっかり対策をとっておくことが大事です。
【基本】万が一に備えておきたい猫のための災害対策3選
それでは、今すぐにでもやっておいた方がいい「災害対策・準備」について紹介していきます。
①フードと飲料水の備蓄は1週間以上が安心
災害時には物流が止まり、ペットフードや飲料水の入手が困難になることがあります。
特に療法食を必要とする猫の場合、代替品が手に入らない可能性も。
普段から1か月分以上のフードと飲料水は備えておきましょう。
また、人間用のミネラルウォーターには、猫にとっては過剰なミネラルが含まれている場合があるため、ペット用の水を備えておいてあげてください。

人間用でも「軟水なら大丈夫」って言われてますが、生産国や生産地域によってミネラル成分の含有量は違ってくるので、要注意ですよ。
ちなみにですが、私は避難用にペット用の水素水もストックしています。
②お気に入り場所の安全確保
猫はお気に入りの場所で過ごすことが多い為、そこが安全であるかを確認しましょう。
- 周りに落ちると危険なものがないか
→当たると危ないものはどけておく - 倒れる可能性があるものはないか
→転倒防止の対策をする - 窓やガラスの近くかどうか
→飛散防止シートを貼っておく
家具の上や窓際など、地震の時に物が落ちてくる可能性がある場所には、転倒防止グッズや飛散防止フィルムを使って対策を。

猫さんが外の景色を見れるように透明のシートにしてあげてくださいね。
また、キャットタワーやケージなども固定しておくと安心。
突っ張りタイプのタワーは普段からぐらつきがないかのチェックをしておいてくださいね。
③身元を証明する「迷子札」と「マイクロチップ」の装着
災害時には、猫がパニックになって脱走する可能性があります。
(お家の中にいても窓ガラスが割れてしまうと脱走しちゃいます。)
そのため、連絡先付きの首輪かマイクロチップを装着しておくと、保護された際に飼い主さんの元へ戻る確率が高まるでしょう。
『ぽぽねこ』さんの猫首輪は超軽量な上に迷子札も布製なので、個人的にはかなりおすすめです。
ただ、首輪は事故防止のために簡単に外れるタイプが多いので、マイクロチップの方が理想的だと言えます。

最近では、ペットショップなどで販売されている猫たちのマイクロチップ装着が義務化されましたね。
【実用】猫の防災グッズ7点+α(追加しておきたい3選)
以下は、いざという時に必須となる猫のための基本の防災グッズです。

この「基本の7点」は必ず非難用バッグに入れておいてください。
①キャットフード・水・おやつ
避難所でもキャットフードの支給はあるそうですが、猫はいつもと違うフードだと食べない可能性があります。
それに、フードの切り替えは徐々にしていかないと嘔吐や下痢を引き起こすため、必ず普段食べているキャットフードを最低でも1週間分は用意しておいてください。
おやつに関しては、何らかの理由があって「普段おやつを食べさせていない」という飼い主さんもいるかと思います。
ですが避難時なんかは猫のストレスが大きく、食欲がなくなっちゃう可能性も大きいので、災害時用、避難時用として特別に用意しておいてあげるといいかもですね。
恐らくおやつをあげない理由は腎臓や膀胱の不安でしょうから、腎と膀胱ケアが出来る「neco-ri(ネコリ)」だと安心してあげれますよ。
水分補給にもなるので、初回購入分だけでも避難リュックに入れておくことをおすすめします。
②キャリーバッグ・ケージ
災害時の移動は、両手があいている状態じゃないと不便ですし、地震や台風の場合耐性が弱いと中の猫が危ないので、
- 背負えるリュックタイプ
- 出来るだけ頑丈な素材
- 雨風をしのげるつくり
のキャリーを用意してあげてください。
災害時となるとハードタイプの方が衝撃や雨風にも強く安全なんですが、ハードタイプのリュックは猫の出入りがしにくく隠れられるスペースがあまりないのが難点。
うちのそよちゃんは他の人間や動物を物凄く怖がるので、ゆったりめの拡張できるリュックにしました。
また、避難時に猫が安心して過ごせるよう折り畳んで持ち運びができるケージも必須。
猫壱さんのポータブルケージは試しに使ってみましたが、くつろいだりトイレ出来る広さもあっておすすめ。
車内でも、猫はいつ何時脱走っするかわからないので、後部座席で広げておくと便利ですよ。
③猫トイレセット
キャットフードやお水と同じくらい大事なのが猫トイレ。
猫は、トイレの場所や砂が変わると戸惑って我慢してしまうことがありますからね。
我慢して病気になってしまうと大変なので、いつも使っている猫砂をできるだけ多めに用意しておくと安心です。
ただ、普段システムトイレを使っている猫さんはちょっと大変。
間のすのこがないので、すのこ代わりになるカゴも用意しておくか、避難用だけ固まるタイプの砂にするかになります。

カゴも持っていくとなるとトイレだけで大荷物になっちゃいます。
④リード・ハーネス・洗濯ネット
キャリーバッグやケージを開けた時に飛び出してしまってもいいように、避難時はハーネスで繋いでおく事をオススメします。
慣れていないといざという時にうまく装着できなかったり、猫が暴れたりする可能性もありますから、普段から嫌がらない程度に練習しておくといいかも知れません。
ただ、災害なんて突然のことですし、咄嗟にうまく出来なかったりどうしても嫌がって暴れたりする場合は、無理せず洗濯ネットに入れるのがオススメ。
「猫がかわいそう」という気持ちもわかりますが、実は洗濯ネットって安全の確保だけじゃなく安心感も得られるのだそうですよ。
うちのそよちゃんは病院へ行く時、毎回洗濯ネットに入れてます。
(おとなしくはなりますが出た後めっちゃ怒ってます。)
⑤タオル・ブランケット
猫にとって避難所は、私たち以上に不安なことだらけ。
突然知らない場所へ連れ出され、周りに知らない人がたくさんいるわけですから、当然安心出来る状況ではありません。
なので普段お家で使っているブランケットなど匂いがついたものを用意しておいてあげると、気休め程度ではありますが少しは安心できるかも知れませんよ。

飼い主さんのニオイがついてると猫も安心するみたいです。
⑥お気に入りのおもちゃ

避難場所での不安を少しでも紛らわせるには、お気に入りのおもちゃも必須アイテムとなります。
というのも、猫にとって“狩り遊び”はただの遊びではなく様々な効果が得られることがわかっているので、緊急時こそ気分転換にはもってこいなんですよ。
飼い主さんがいつも通り遊んであげられるように、お気に入りのおもちゃは必ず用意してあげましょう。
⑦ペット用ウェットティッシュ
人間用のウェットティッシュにはアルコールなど、猫にとっては良くない成分が入っているので、必ずペット用のウェットティッシュを用意しておいてあげてください。

特に避難所生活となると汚れや皮膚病が心配だからね。
ただ、結構かさばるので、猫用ローション【MEDICAT(メディキャット)】なら場所もとらないし、しっかり皮膚ケアも出来るのでオススメ。
お手頃な初回価格もあるので、気になる方は【MEDICAT(メディキャット)】公式サイトか「メディキャットレビュー記事」をチェックしてみてください。
追加・医療情報と薬のセット
持病がある猫には、薬は勿論、投薬スケジュールのコピーや診察券、ワクチン証明書などをジップロックでまとめておくと安心。
万一の時に備えたかかりつけ病院の連絡先もわかるようにしておいてください。
追加・フェロモンスプレー
環境の変化に特に弱い猫には、ストレスの軽減に効果的なフェロモンスプレーがおすすめ。
避難所などでの非日常的環境では、食欲不振や下痢などの症状が出てしまうこともありますから、愛猫のストレスケア対策も飼い主さんがしっかり考えておいてあげましょう。
【準備】避難所で猫と暮らすためにできること
実は、避難所でペットが受け入れられるかどうかは、地域によって異なります。
事前に自治体や動物愛護センターへ確認しておくのが理想的です。
「同行避難」と「同伴避難」は別物
- 同行避難
一緒に避難すること - 同伴避難
同じ空間で過ごせるとは限らない(ペットは別室、屋外になることも)
猫の場合、脱走の危険性もあるので必ず「同行避難」ができる場所にしましょう。
東日本大震災では、「同行避難が出来ず猫と車中泊生活をしていた」という飼い主さんの話もありました。
猫用避難スペースの工夫
ケージの上に布をかける、段ボールハウスを用意するなど、視界を遮って安心感を与える工夫が大切。
猫にとって知らない人や場所は恐怖でしかないので、安心できる空間づくりはしっかりとしてあげてください。
性格に応じた対策
「猫」といっても、性格は様々。
怖がりな子には洗濯ネット+キャリーでの移動を。
社交的で人懐っこい猫でも、洗濯ネットに入れる必要はないかも知れませんが、“初めての環境では不安が強くなる”ということは念頭に置いてあげてくださいね。
【おすすめ】猫用防災リュックをチェック
色んなメーカーさんから販売されている猫用防災セットの中から、「これさえ買っとけば安心」なオススメの商品を2つ紹介します。

妥協ナシ&レビュー込みで厳選しました。
naraneko|ネコのための防災DXセット
フードとお水が分けて入れられるボトルや、猫砂など荷物がかさばる猫のことを考えた、まさに「被災経験から誕生した猫のための防災セット」となっています。
LYNVARNA|猫と飼い主のための防災グッズDX
猫さんと飼い主さん両方の避難グッズが入る特大リュック。
ケージも背負えるタイプになっているので、リュックとケージを前後に背負い、両手があいた状態で避難できるのは嬉しいですね。
ちなみに我が家の愛猫用防災リュックは・・・
我が家には元々、ラピタの防災リュックがあったので、今はそこに猫用9割、自分用1割を詰め込んでいます。

猫と避難となると自分の防災リュックまで持てるかわからないので、自分の分は「何とか生き延びれるであろう最低限の量」しか入れていません。
ネコファーストだけど、「自分が朽ち果ててしまったら誰もこの子を守れない」ので水と避難食だけ入れています。
猫の防災対策に関するQ&A
では最後に、猫の防災に関する「そもそもどうなの?」という質問にお答えします。
- Q猫も一緒に避難所に入れるの??
- A
環境省ガイドラインによると『ペット同行避難』が原則となってますが、あくまで“一緒に避難する”という意味であり、避難所で一緒に過ごせるかどうかは自治体や避難所によります。また、避難所に入れたとしても飼い主さんとペットの生活スペースが分かれてることが多いので、ストレスに弱い猫の場合は特に車中避難が出来るよう対策をとっておくべきです。
- 普段の駐車場は極力家の近くにする
- ガソリンは常に最低でも半分以上は入れておく
- 予備の猫トイレセットを積んでおく
- Q多頭飼いの場合どうしたらいいの??
- A
多頭飼いの場合、移動や避難所での生活はかなり大変ですが、対策が出来ないわけではありません。
- 家族や友人に前もってお願いしておく
- ペットホテルなどの預かり施設をいくつかチェックしておく
- 多頭用キャリーバッグを用意しておく
リンク多頭飼いの避難については、防災情報サイト『もし防』のペット多頭飼いの飼い主さんはどう災害に備えるべきかで詳しく書かれているので、是非参考にしてみてください。
【まとめ】防災の準備は、愛猫を守る「愛」です

災害はいつ起こるかわかりません。
だからこそ、「今」出来る備えが、未来の命を守ります。
半年に一度は、防災グッズや備蓄の見直しをしながら、いざという時のシミュレーションもしておくと安心ですよ。
ちなみにですが、フード、猫砂、水、そして猫。めちゃくちゃ重いです。
鍛えないといけないなと思いjました。
私たち人間は助け合うことが出来ます。
ですが犬や猫は、どこが痛いのか、何が辛いのか話せない上に、緊急時は後回しされることも多いんです。
実際、避難所で嫌な顔されたり要望を聞いて貰えないこともあったという話も聞きますからね。
でも価値基準が違うのは仕方のないこと。
だからこそ、ペットを守れるのは飼い主である自分だけだという意識で、今のうちにできる限りの対策をしてあげてくださいね。
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