猫を初めて飼う場合に知っておいた方がいいことってなに??
今回はこんな質問におこたえします。
愛猫そよ姫と暮らす私も遂に猫歴6年目に突入。
今でこそ『キャットケアスペシャリスト』なんて名乗ってますが、迎え入れた当初は無知もいいところで、そよちゃんには散々嫌な思いをさせてしまいました。
その時思ったことが、「誰か教えてよ!」です。
だって「知らなかった」じゃ済まないし、飼い主として知っておかなきゃいけない。
家族として迎え折れた以上、猫がどんな生涯を送れるかの全責任は飼い主ですからね。
というわけでこの記事では、私が当時「誰か教えてよ」と思った“猫についての基礎知識”について紹介します。
人間とはまるで違う「猫の生態」について
猫との暮らしで大事なことは、とにもかくにも猫を理解することです。
というのも、『ねこちゃんホンポ』が行った「猫を飼う上で一番難しかったこと」についてのアンケート調査によると、1位の「体のケア」に次いで2位にランクインしたのが「猫との接し方」。
その理由に「初めての猫で知識がなかった」という回答が多かったんです。
実際私も知識がないために失態を繰り返したので、猫との暮らしを良くするためにも猫について知っておくことはかなり重要。
それでは「前提知識」として、猫の生態について紹介していきますね。
猫は単独行動の生き物です
猫は人や犬と違い、群れずに生活する単独行動の生き物です。
人と暮らし始めることで集団生活にも対応するようになりましたが、基本的にはすごくマイペースですし、自由奔放で気まぐれな性格をしています。
猫は狩猟動物です
猫は狩りで獲物を得る「狩猟動物」で、人に飼われるようになってからもその狩猟本能は根強く残っています。
なので動くものを見ると勝手に体が反応するわけですが、室内飼いではなかなかその本能が満たされずストレスがたまってしまうんです。
ストレスがたまると突然走り回ったり、飼い主さんに攻撃したりとエネルギーを解放するために困った行動をとることも。
そうなると猫の健康面にもよくないので、最低でも1日1回は猫が本気で狩りが出来る「狩り遊び」が必要です。
猫は常に縄張りを守ってます
猫には縄張り意識があり、室内飼いの猫にとってはお家が縄張りとなります。
なので、飼い主さん(同居人)以外の人が家に入ることは、猫にとっては縄張りを荒らされる脅威。
人懐っこい猫さんもいますが、基本的には来客は控える必要があります。
全力で威嚇してやるねん。
猫についての7つの基礎知識
それでは次に、猫を幸せにする為に、猫と幸せになるために必要な基礎知識について紹介していきます。
①お水を飲む習慣があまりない
元々砂漠で暮らしていた猫は、少ない水分でも生きていけるような体のつくりになってるそうです。
先代たちは丸呑みして栄養も水分もとってたからね。
なので「水を飲む」という習慣がないのですが、ドライフードだけだと必要な水分量が全然足りないので、猫はおしっこの病気にかかりやすいと考えられています。
つまり、私たち飼い主がお水を飲んでもらう工夫をしなきゃいけません。
置きっぱなしのお水じゃなくて新鮮なお水が飲みたい。
で、手っ取り早く効果的な方法が、
- 自動給水器を置く
- ウェットフードをあげる
- 腎ケアが出来る水分量の多いおやつをあげる
です。
うちのそよちゃんも自動給水器置いてからお水を飲んでくれるようになって、便秘も解消したよ。
欲しがらないからといって放置していると、病気になっちゃうんで注意してくださいね。
②基本的にしつけは出来ない
猫は本来単独行動の生き物ですから、仲間意識とか服従心とかがないんですよね。
それに、猫の知能は人間の2~3歳くらいと言われているので叱った所で逆効果。
ストレスためさせて嫌われるだけよ。
ただ記憶力は良い方ですから、
- これをするといいことがある
- これをすると嫌なことがある
と覚えて学ぶので、「しつける」ではなく「工夫する」ようにすれば出来る事もあります。
たとえば粗相やイタズラなどやめさせたいことがある場合は、「なぜそれをするのか?」という理由や原因を飼い主さんが考えて、しないように工夫すると効果的。
くれぐれも大きい声で怒鳴ったり体罰したりはしないようにしてくださいね。
③意外とストレスに弱い
猫って意外とデリケートでストレスに弱いんですよ。
しかもストレスが原因で引き起こす病気も多いですから、猫にとってのストレスについては知っておく必要があります。
また、以下の「ストレスサイン」が見られたら早めに原因を突き詰め、病気になる前に対処してあげましょう。
④猫は吐きやすい体質
猫はよく吐く生き物だと言われていて、これには猫の生活や習性などが関係しています。
なので猫の場合「問題のない嘔吐」が多いんですが、猫を飼うのが初めての方は嘔吐シーンに衝撃を受けるでしょう。
私も初めて見た時は死ぬんじゃないかと本当に怖かったよ。
ただ、よく吐くとはいえ危険な嘔吐もありますから、最初のうちはその都度動物病院へ連絡し、獣医さんに詳しく聞いた方がいいです。
⑤必要なのは上下運動と爪とぎ
たまに猫を散歩させてる人がいますが、猫にとって必要な運動は主に上下運動です。
キャットタワーいっぱい置いて。
あとは縄張り(おうちの中)のパトロールや気分転換として、家の中の高い場所を移動できるようにしてあげれば、散歩は必要ありません。
また、猫は単独の狩猟動物なので、
- 武器の準備
- 武器のメンテナンス
- ストレスの解消
として爪とぎは必須。
お家の中がボロボロになるからと言って、爪とぎをやめさせる行為は絶対にしないでください。
満足できるようにキャットタワーと爪とぎは絶対に置いてあげてね。
⑥おしっことうんちが鍵
猫の体調はおしっことうんちに出るので、毎日の念入りなトイレチェックは必須です。
しかも猫は体調不良を隠す傾向にありますから、うんちの状態や回数、おしっこの頻度や量、色は、ある程度の健康バロメーターとなるのです。
私はこの事を知らず、わずかな血尿の発見が遅れ危うくそよ姫を命の危機にさらす所でした。
なので皆さんもまじで気をつけてください。
おしっこに関しては年齢や体質によって回数や量も違ってきますから、おうちの猫ちゃんの「健康な時のおしっこ」を基準にするといいですよ。
⑦束縛が嫌い
猫は基本的に自尊心が高く、群れる事よりも孤独を好む生き物です。
なので私たち人間の感覚でコミュニケーションをとってしまうと、猫にとってはストレスとなりかねません。
抱っこしたり撫でたりしたい気持ちはめちゃくちゃわかりますが、束縛嫌いな猫のためにもなるべく自由にさせてあげることが大事。
猫から求められた時だけこたえてあげるようにすると、嫌われることもなく信頼関係も築けますよ。
【基礎知識】猫にとってNGなもの
では最後に、私たちにとっては「癒し」でも、猫にとっては「毒」となるNGなものについて紹介していきます。
あらゆる植物
お花や観葉植物の中には、猫にとって危険なものが沢山あります。
寧ろ安全な植物の方が少ないですから、どうしても観葉植物を置きたい方は以下の植物限定にしましょう。
- 猫草
- パキラ(種は有毒)
- サンスベリア
- エバーフラッシュ
- アジアンタムガジュマル
- ヤシ科(アレカヤシ・シュロチクなど)
上記植物には毒性はないですが、葉先が尖ってるものやイタズラによる怪我の注意は必要です。
わずかな不安すらなくしたい私は植物を一切置いてません。
アロマオイル・エッセンシャルオイル
猫にとって、植物性オイルであるアロマオイルやエッセンシャルオイルは毒となります。
理由は以下の通り。
- アロマオイルやエッセンシャルオイルは植物を凝縮したもの
- 肉食動物の猫は植物を接種する体のつくりではない
- 猫にとって植物は中毒の危険がある
人や犬と違い、肉食動物である猫の肝臓には精油を解毒する機能(グルクロン酸抱合)が備わってません。
なので猫の体内では精油が分解されずにたまってしまい、中毒症状を起こしてしまうというわけです。
精油を舐めて死亡した例もありますから、猫のためにアロマの使用は一切禁止にした方がいいです。
舐めないようにして部屋でちょっと焚くだけもだめなの??
ダメよ。その「ちょっと」が蓄積してある日突然・・・となるのが精油毒性の怖い所やからね。
猫と植物の毒性については解明されていないことが多いので、たとえネットで「猫に安全なアロマ」が紹介されていても鵜呑みしない方がいいです。
猫に無害なアロマオイル(エッセンシャルオイル)はありません。
人間の食べ物
私たちが普段食べてるものの中にも、危険なものと大丈夫なものがありますが、こちらも基本的には全部NGと思っておいた方が早いです。
なぜなら、そもそも猫には必要ないものですし、人間の食べ物を欲しがるようになると逆にかわいそうですからね。
食べっぱなし、飲みっぱなしには十分気をつけて、猫には猫専用のフードとおやつをあげましょう。
昔ドラマやアニメでよく猫に牛乳をあげるシーンあったけど、あれもダメやからね。
【まとめ】猫についての基礎知識があれば猫との暮らしはよくなる
何でもそうですが、初心者が無知なのは当たり前です。
猫の常識なんて学校からも親からも習いませんからね。
ただ、生き物なので「知らなかったでは済まないこともある」と私自身感じたこともあり、今回記事にしました。
それに、知識があれは事前に対策もできますからね。
猫の常識を知り、是非とも最高な猫との暮らしを楽しんで欲しいです。
コメント