
猫を飼うのは初めてなんだけど、知っておいた方がいいことってある?
今回はこんな質問におこたえします。
愛猫そよ姫と暮らす私は猫歴4年。
まだまだ初心者ですが、そよ姫を幸せにしたいがために猫について学び、キャットケアスペシャリストの資格を取りました。
ですがそよ姫を迎えた当時は猫について何も知らず、散々嫌な思いをさせたものです。
その時思ったことが、「誰か教えてよ」でした。

さらっとまとめた“猫の常識ガイド”的なのが欲しかったのよ。
というわけで今回は、私が当時「誰か教えてよ」と思った“猫についての基礎知識”について紹介します。

【前提知識】猫の生態について

猫との暮らしで大事なことは、とにもかくにも猫を理解することです。
というのも、『ねこちゃんホンポ』が行った「猫を飼う上で一番難しかったこと」についてのアンケート調査によると、1位の「体のケア」に次いで2位にランクインしたのが「猫との接し方」。
その理由に「初めての猫で知識がなかった」という回答が多かったんです。

実際私も知識がないために失態を繰り返したので、猫との暮らしを良くするためにも猫について知っておくことはかなり重要だと思います。
それでは前提知識として、猫の生態について紹介していきますね。
単独行動の生き物です
猫は人や犬と違い、群れずに生活する単独行動の生き物です。
人と暮らし始めることで集団生活にも対応するようになりましたが、基本的にはすごくマイペースですし、自由奔放で気まぐれな性格をしています。
狩猟動物です
猫は狩りで獲物を得る狩猟動物で、人に飼われるようになってからもその狩猟本能は根強く残っています。
なので動くものを見ると勝手に体が反応するわけですが、室内飼いではなかなかその本能が満たされずストレスがたまってしまうんです。
ストレスがたまると突然走り回ったり、飼い主さんに攻撃したりとエネルギーを解放するために困った行動をとることも。
そうなると猫の健康面にもよくないので、最低でも1日1回は猫が本気で狩りが出来る「狩り遊び」が必要です。
縄張り守ってます
猫には縄張り意識があり、室内飼いの猫にとってはお家が縄張りとなります。
- 自分のニオイを残し侵入者を拒む領域のこと
- 猫が家の中ウロウロするのはパトロールと考えられている
なので、飼い主さん(同居人)以外の人が家に入ることは、猫にとっては縄張りを荒らされる脅威。
人懐っこい猫さんもいますが、基本的には来客は控える必要があります。

全力で威嚇してやるねん。
【基礎知識】猫との暮らし編
それでは次に、猫を幸せにする為に、猫と幸せになるために必要な基礎知識について紹介していきます。
猫を飼うのは意外と大変
もうこの事に関してはしつこい位に言いたいのですが、猫を飼うのは楽ではありません。
「犬より猫の方が楽」と聞きますが全くそんなことないですよ。
確かに散歩に行かなくていいという点は大きいですが、それ以外は普通に大変。
勿論猫や飼い主さんにもよりますけど、溺愛するほど大変になるという傾向にあります。

猫を愛するほど猫の快適を追求してしまうからね。
猫にはしつけが出来ない
猫にしつけが無理なことは知ってる方も多いと思いますが、そういう性格というより生態の問題なので、「猫はしつけるものではない」と解釈する方が正しいです。
猫の粗相やイタズラに悩まない方法は、「諦めること」。
猫だから仕方ないと諦め、じゃあどうするかと対策を考えるのが猫の飼い主の務めなのです。
猫は水を飲む習慣がない
猫の歴史を学んで知ったことなのですが、猫は少ない水分でも生きていけるような体のつくりになってるそうです。
(元々砂漠の生き物だから)
お水を飲む習慣があまりなく、そのせいでおしっこの病気になりやすいんですよね。
つまりお水を飲んでもらう工夫は絶対にしないといけません。
その工夫を色々試してみた私から言えることは、「自動給水器置いたら早い」です。

犬のようにガブガブ飲んでるものだと思って放置してると病気になっちゃうから気をつけて。
猫はストレスに弱い
猫って強そうに見えて、意外とデリケートでストレスに弱いんですよ。
ストレスが引き起こす病気も多く、その点もしっかり学んでおく必要があります。
大きい音/柔軟剤や芳香剤などの香り/来客/トイレが汚い/部屋の模様替え/過剰なスキンシップ/引っ越し/動物病院 など
また、以下のストレスサインが見られたら早めに原因を突き詰め、病気になる前に対処してあげましょう。
- トイレ以外でおしっこをする
- 爪とぎの頻度や箇所が増える
- 過剰なグルーミング
- 押し入れなどにこもる
- 攻撃的になる
猫はよく吐く
猫はよく吐く生き物だと言われていて、これには猫の生活や習性などが関係しています。
- 獲物(フード)を丸呑みする
- 胃に到達するまでの時間が長い
- グルーミング時に飲み込んだ毛が溜まる
なので猫の場合「問題のない嘔吐」が多いんですが、猫を飼うのが初めての方は嘔吐シーンに衝撃を受けるかと思います。

私も初めて見た時は死ぬんじゃないかと本当に怖かったよ。
ただ、よく吐くとはいえ危険な嘔吐もありますから、最初のうちはその都度動物病院へ連絡し、獣医さんに詳しく聞いた方がいいです。
猫にとって爪とぎは必須
猫を飼うと家がボロボロになると言いますが、爪とぎは狩猟動物である猫の習性なのでやめさせることではありません。
とはいえ、そこら中ボロボロにされるのは困るでしょうから、飼い主さんに出来る対策としては「とにかく爪とぎをいっぱい置くこと」です。
その他にも
- 猫にとって心地いい環境を作る
- 猫といっぱい遊ぶ
- 猫にストレスを与えない
なども大事ですよ。

対策したからと言ってボロボロにされないわけではないので、ある程度覚悟はしておいた方がいいかも。
猫の健康管理はトイレチェックから
猫の毎日のトイレチェックは必須です。
というのも、猫は体調不良を隠す傾向にありますから、うんちの状態や回数、おしっこの頻度や量、色は、ある程度の健康バロメーターとなるからです。
私はこの事を知らず、血尿の発見が遅れ危うくそよ姫を命の危機にさらす所でした。
なので皆さんもまじで気をつけてください。
- 1日1回
- 楕円形でツヤがある
- こげ茶色(フードに近い色)
- 掴んでも崩れない硬さ
- 猫砂がくっつく柔らかさ
- 1日3~5回
- ジャスミンティーのような薄い黄色
おしっこに関してはライフステージによって回数や量も違ってきますから、おうちの猫ちゃんの「健康な時のおしっこ」を基準にするといいですよ。
【基礎知識】猫にとってNGなもの
では最後に、私たちにとっては「癒し」でも、猫にとっては「毒」となるNGなものについて紹介していきます。
植物
お花や観葉植物の中には、猫にとって危険なものが沢山あります。
寧ろ安全な植物の方が少ないですから、どうしても観葉植物を置きたい方は以下の植物限定にしましょう。
- 猫草
- パキラ(種は有毒)
- サンスベリア
- エバーフラッシュ
- アジアンタムガジュマル
- ヤシ科(アレカヤシ・シュロチクなど)
上記植物には毒性はないですが、葉先が尖ってるものやイタズラによる怪我の注意は必要です。

わずかな不安すらなくしたい私は植物を一切置いてません。
アロマオイル・エッセンシャルオイル
猫にとって、植物性オイルであるアロマオイルやエッセンシャルオイルは毒となります。
理由は以下の通り。
- アロマオイルやエッセンシャルオイルは植物を凝縮したもの
- 肉食動物の猫は植物を接種する体のつくりではない
- 猫にとって植物は中毒の危険がある
人や犬と違い、肉食動物である猫の肝臓には、精油を解毒する「グルクロン酸抱合」という機能が備わってません。
なので猫の体内では精油が分解されず溜まってしまい、中毒症状を起こしてしまうというわけです。
精油を舐めて死亡した例もありますから、猫のためにアロマの使用は一切禁止にした方がいいです。

部屋でちょっと焚くのもだめ??

ダメよ。その「ちょっと」が蓄積してある日突然・・・となるのが精油毒性の怖い所やからね。
猫と植物の毒性については解明されていないことが多いので、たとえネットで「猫に安全なアロマ」が紹介されていても鵜呑みしない方がいいです。
猫に無害なアロマオイル(エッセンシャルオイル)はありません。
人間の食べ物
私たちが普段食べてるものの中にも、危険なものと大丈夫なものがありますが、こちらも基本的には全部NGと思っておいた方が早いです。
なぜなら、そもそも猫には必要ないものですし、人間の食べ物を欲しがるようになると逆にかわいそうですからね。
食べっぱなし、飲みっぱなしには十分気をつけて、猫には猫専用のフードとおやつをあげましょう。

昔ドラマやアニメでよくあった「猫に牛乳をあげる」やつ、あれダメやからね。
【まとめ】猫についての基礎知識があれば猫との暮らしはよくなる
何でもそうですが、初心者が無知なのは当たり前です。
猫の常識なんて学校からも親からも習いませんからね。
ただ、生き物なので「知らなかったでは済まないこともある」と私自身感じたこともあり、今回記事にしました。
それに、知識があれは事前に対策もできますからね。
猫の常識を知り、是非とも最高な猫との暮らしを楽しんで欲しいです。
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