
うちの猫、離れたりお出かけすると大声で鳴くから困ってる・・・。

それもしかしたら分離不安症かも。
「猫って、ひとりでも平気な生き物でしょ?」
私もそう思ってたんですが、ある日お留守番カメラを見ると、ドアの前でずっと鳴きながら待っているそよちゃん(うちの子)がいました。
最初はただ甘えてるだけと思っていたけど、そよちゃんの目を見た瞬間、「これって平気な状態なのかな?」と心配になったのです。
それから私は「猫の分離不安」について学び、そよちゃんと向き合うことに。
この記事では、私が経験したこと、学んだこと、試したことを、全部詰め込んでいます。
きっと今悩んでいるあなたの、ヒントになると思います。

愛猫が離れると鳴く・・・「分離不安」ってどんな状態?
飼い主さんと離れることで起きるストレス反応のこと。分離不安によって体調や行動に異変をきたす状態を「分離不安症」と言います。
分離不安症とまでなると、「カイヌシがいなくてさみしいよー」なんてレベルではなく、飼い主さんがいない不安で苦痛を伴うレベル。
早い段階で対処してあげないと、分離不安から病気を引き起こすこともあります。
- 飼い主さんの姿が見えないと鳴く
- 飼い主さんが外出すると鳴く
- 帰宅した時にすり寄ってきて離れない
- 大きな声で鳴き続ける
- トイレ以外で粗相する
- 物を落としたり壊したりする
- 過剰なグルーミング行為
- 攻撃的になる
- 食欲不振

出来ればチェック項目の1~3の段階で対処してあげてね。
一見、「イタズラ」や「反抗」に見えるかも知れないけど、実は不安や寂しさが爆発して、どうしていいかわからなくなってるんですよね。
人間だって、大事な人が突然いなくなったらパニックになります。
猫も同じ・・・いや、むしろ言葉が通じない分、もっと辛いはずです。

愛猫が分離不安症になる原因ってなに?
「うちのそよちゃんはそんなタイプじゃない」と思ってた私は、分離不安の原因を知ってはっとしました。
幼少期の経験
子猫のうちに母親や兄弟と離れてしまった子は、人との絆が深まりやすい反面、孤独にも弱くなる傾向があるそうです。
確かに、保護した時のそよちゃんはまだ生後2~3週目くらい(推定)。
かなり早い段階で、お母さんと離れているのです。
飼い主との密接な関係
うちには娘が二人いるのですが、これはまさに娘とそよちゃんの関係。
(私とは全然密じゃない(:_;))
そよちゃんは娘が家にいる時はべったりで、娘が出て行くとドアをカリカリすることもありました。
環境の変化
引っ越しや家族の変化、生活リズムのズレなども、猫にとっては大きなストレス。
丁度コロナの「緊急事態宣言」が解けたタイミングと、そよちゃんの不調(ずっと鳴く、後を追い続けるなど)が重なっていました。
元々の性格や猫種によって分離不安になりやすいパターンなんかもありますが、基本的には猫が生活の変化に強い不安を感じることで発症するそうです。
- 飼い始めの環境の変化
- 飼い主さんのワークスタイルなどの変化
- 留守番の頻度や時間が増える
- 留守中のトラウマ
- 模様替えや引っ越し
- 新しい家族が増える
飼い主さんがいる時といない時の違いが大きすぎると、猫が不安になり分離不安症となる可能性があるでしょう。
私の体験談:愛猫がくれた気付き
- 留守中ずっと鳴く
- 帰宅すると離れない
- どこへ行くのも付いてくる
- 撫でないとフードを食べない
- 離れるとしつこく鳴く
最初に異変を感じたのは、お留守番中に鳴き続けていたこと。

そして帰宅した時に私の足にまとわりつき、喜んでくれているのかと思いきや、なんだかいつもと表情が違うような気がして。
「ただ寂しかっただけじゃないのかも・・・」と思い始めました。
その後も出かける時にそわそわしだしたり、トイレやお風呂に行く時も鳴き続けるように。
そよちゃんがこんな行動をするのは何か理由があるはずだから、獣医さんに相談したり調べたりして、「分離不安」だと気付くことができました。
猫の分離不安症を放置するのは危険
軽ければ数日でおさまる場合もありますが、「そのうち慣れるだろう」と放置していると、以下の病気や問題行動を引き起こすことがあります。
- 過剰なグルーミングによる脱毛症、皮膚炎
- 過食や嘔吐、食欲不振
- マーキング行為、粗相、破壊行動
更に悪化すると慢性的な病状に繋がることもあるので、「本格的な治療」になる前の段階で必ず飼い主さん自身が対策してあげてください。
私が試してよかった「分離不安」の対処法3つ
まずは飼い主さん自身で出来る限りのことをやってみることです。
環境と距離感の見直し
“猫にとって快適な環境”はある程度整えていましたが、更にキャットタワーを増やし、全部屋の窓から外の景色を見れるようにしました。

そして、おうちにいる時もべったり過ごすのではなく、一緒に遊んでコミュニケーションをとることに。
- ずっと家にいる
- すぐに抱っこする
- 自分から相手しに行く
「猫は狩猟本能が満たされると自信がつき、不安が和らぐ」という研究結果もあるので、最低でも1日1回はしっかり遊んであげるといいです。

猫さんが遊ばないのは遊び方が間違ってるのかも知れないんで、「猫を夢中にさせる遊びかた」を参考にしてください。
お留守番の練習
いきなりの長時間外出はNG。
まずは5分、10分・・・と、用もないのに出かけてみて、少しずつ時間をのばして慣れてもらいました。
他にも、
- 脱いだ服を置いていく
- テレビ(YouTube)を流していく
- 出かけることをわかりにくくする
など、孤独感を与えない工夫もしました。
帰宅した時に「えらかったね!」とおやつをあげたり遊んだりしてあげると、「飼い主さんが出かける=不安」という状態から、「飼い主さんが出かけて帰ってきた時はいいことがある」というイメージに書き換えることが出来ます。
膀胱や腎が心配でおやつをあげれない子には、「リン・塩分・マグネシウム」の含有量が少ない「neco-ri(ねこり)」なら安心。
私もおやつは「neco-ri」にしています。
自分自身の“依存”への気付き
これは意外な盲点。
私自身、そよちゃんが可愛すぎてべったり依存していたのか知れません。
その関係性が、逆にプレッシャーになっていたのかも。
だから私も、「そよちゃんのために、ちょっとだけ自立」を心掛けました。

それでも改善しない時は動物病院に相談
私はとにかく、何でも先に獣医さんに相談するので、アドバイスの通り試してみました。
- 外出を察知させない
- おうちの中を飼い主がいる時の状態に近づける
- 不安感を紛らわせる
- 退屈させないようにする
- 他のことに興味を引く
- 依存させる行為を避ける
それでも、「色々やってみたけど治らない・・・」という場合は、悪化しないための本格的な治療法を聞いてみるといいですよ。
「治療」となると抗うつ剤が一般的ですが、フェロモン療法やサプリなどもあります。

とにかく薬で治そうとする獣医さんもいるから、飼い主さんの理想はちゃんと伝えるようにね。
【まとめ】気付いてあげられる飼い主でいたいし、いて欲しい
分離不安は“わがまま”じゃない、“この子なりのSOS”だったんだと、私は気付くことができました。
猫は、寂しくても黙って我慢する生き物。
その中で鳴いたり粗相をするのは、猫なりの精一杯の伝え方なんですよね。
愛猫の声に気付けたこと、そして「一緒に乗り越えよう」と思えたこと。
それは、私にとってかけがえのない経験になりました。
あなたも今、この記事にたどり着いたということは、気付いてあげられる飼い主さんだということ。
だからこそ、今悩んでいるのだとしても大丈夫ですよ。
分離不安は「飼い主さんが“いる時”と“いない時”の違いからくる不安」。その差を大きくしないこと、急な環境の変化に注意することが出来れば、きっとすぐに治ります。
猫と一緒に、少しずつ向き合っていきましょうね。


治ったのはよかったけど実はちょっとさみしい。
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