猫と暮らしていると、ついついおやつをあげちゃうって日もありますよね。
可愛い顔で見つめられたら・・・私も正直、あげたいです。
でも、ちょっと待ってください。
結論から言うと、猫におやつは必須ではありません。
(総合栄養食と新鮮なお水があれば猫は健康に生きていける)
ただ、量や成分を守ってあげる分には“嬉しいご褒美”としてプラスの役割を果たします。
逆に、あげすぎは肥満や病気の原因になってしまうことも。
「毎日ちゅーるあげているよ」という飼い主さんは一旦手を止めて、この記事を最後まで読んでください。
猫の栄養学や獣医学のデータをもとに、健康でいるためのおやつとの付き合い方をお伝えします。

私は猫のおやつは色々と不安があって極力あげない派です。

猫のおやつはどんな存在??
猫は本来、「完全肉食動物」です。
主食となるフードには、タウリンや必須脂肪酸、ビタミン、ミネラルなど猫に欠かせない栄養素がバランスよく含まれています。
一方で、おやつは「栄養補助食品」や「ご褒美」に分類。
つまり、ごはんの代わりにはならないんです。
おやつの役割は、
- コミュニケーションのきっかけ
- 投薬やケアの時のご褒美
- たまの楽しみ
- 水分補給(種類によるが)
このくらいに考えるのが安全です。

ご褒美感覚というか、許してもらう手段ですね。
猫におやつは必要?基本をおさらい

おやつを与えすぎるとどうなる?猫の健康リスク

おやつを食べる姿は可愛いけど、与えすぎは危険。
科学的に知られているリスクを整理します。
肥満
高カロリーなおやつを繰り返し与えると、猫はすぐに太っちゃいます。
太っちょ猫はかわいいですし、痩せているよりは少し肉付きがいい方が健康的ではありますが、肥満はまた別。
糖尿病・関節炎・寿命の短縮につながるんで危険です。
糖尿病
猫の体は炭水化物の処理が苦手。
糖質の多いおやつは、インスリンの働きを乱し、糖尿病リスクを上げます。
総合栄養食でも「糖質30%以下が理想」とされていて、低いにこしたことはありません。
腎臓・尿路の病気
リンやナトリウムが多いおやつは、腎臓に負担をかけてしまいます。
特にシニア期以降(7歳)の猫や、腎臓に不安のある猫は注意が必要。
せっかく総合栄養食でバランスよく配合されているのに、おやつを毎日あげるとそのバランスが崩れてしまいます。
栄養の偏り
おやつは嗜好性の高いものが多いですから、キャットフードを食べなくなる心配も。
実際、フードを残しておやつを欲しがる子も珍しくありません。
そうなるとタウリンが不足し、心臓や目に悪影響を及ぼします。
知っておきたい!正しいおやつの与え方
「少なからずリスクはある」というデメリットをなくすには、以下3つのことに注意するといいでしょう。
①量に気を付ける
猫のおやつの適量は、「1日の総接種カロリーの5%程度」です。
調べたところ「10%以内」や「10~20%程度」と様々だったのですが、「そもそも必要ない=少ないに越したことはない」という理由から、「5%」を理想としました。
私は頻繁にあげないので大体でしか計算したことないですが、きっちり知りたい方は『キャットログ公式サイト』の“猫のおやつ量 早見表”を参考にしてみてください。

カロリー量は商品に記載されています。
②頻繁にはあげない
おやつをあげるメリットを最大限に活かすには、頻繁にあげないことです。
なので「1日に何回、週に何回」と決めるのではなく、
- 食欲がないとき
- 水分がとれていないとき
- 嫌な思いをさせたとき
といった、何かあった時のご褒美としてあげるのがおすすめ。
おやつが原因ではないにしろ、病気になってしまった時に「あげすぎたせいだ・・・」と後悔しない為にも、“必要な時だけ”にしておくと安心ですよ。


こんな可愛いおねだりがあっても心を鬼にしてください。
③成分チェック
- 炭水化物・糖質・脂質が多いものは控える
- ナトリウム・リンなどミネラル過多に注意
- 保存料・着色料が入ってるものを避ける
キャットフードと同じく、おやつも成分表のチェックは重要ポイントです。
膀胱や腎が不安な猫におやつを与えてもいいのか?
結論から言うと、与えない方がいいです。
以前愛猫のそよちゃんが尿路結石(ストルバイト結晶)になった時、獣医さんから「もしおやつをあげてるなら控えてくださいね」と言われました。
理由は、おやつをたくさんあげることでミネラルバランスが崩れるから。
何故おやつをあげるとミネラルバランスが崩れるかというと、フード(総合栄養食)に加えておやつをあげると「リン」の過剰摂取となるからです。
そして、ミネラルバランスが崩れるとおしっこの性質(pH)が変わってしまい、おしっこの病気になるリスクが高まります。
「尿の性質」のことで食事や運動で頻繁に変化する
- 中性…正常なおしっこ
- アルカリ性…ストルバイト結晶が出来やすい
- 酸性…シュウ酸カルシウム結石が出来やすい
要は、
- pHの値がどちらかに傾く
- おしっこの病気になる(またはリスクが上がる)
- 腎臓に負担を与えてしまう
という結果、
- 腎臓は負担がかかると機能が落ちてしまいリン(ミネラル)が過剰になる
- 過剰となったリンは血液の中をさまよい、カルシウムとくっつき、臓器を悪くする
そのため、腎が悪い猫さんは食事やおやつが制限されているというわけですね。
おやつ選びのポイント|避けたいNGおやつとは?
おやつを選ぶ際は、以下の点をチェック。
- 無添加、低脂肪、高タンパク
- 塩分や糖分が少ないもの
- できるだけ原材料がシンプルなもの
逆に避けるべきおやつは、添加物が多い・香りでごまかしているタイプ。
ちなみにですが、私が選んだのは『neco-ri』(ねこり)。
ヤシ殻活性炭を使っていて見た目こそグロテスクですが、腎と膀胱が不安な猫でも安心して食べれるように作られた、「健康おやつ」です。

詳しく知りたい方は『neco-ri』レビュー記事またはneco-ri公式サイトをチェックしてみてください。
おやつに関するよくある質問(Q&A)
- Q子猫におやつをあげてもいい?
- A
基本は不要。成長期ですから、高タンパクな総合栄養食をしっかりたべてもらうことが最優先です。どうしてもな時(水分補給や食欲不振など)だけ、少しあげる程度がおすすめです。
- Q高齢猫のおやつは?
- A
腎臓や消化器の負担を考えて、「低リン・低脂肪」のウェットタイプをたまにあげるのはOK。腎臓や膀胱に不安がある場合は、必ず獣医さんに相談してください。
- Qどんなタイプがいい?
- A
歯みがき効果のある固形や、水分補給になるウェットタイプがおすすめ。
どうせあげるなら、ただ美味しいだけじゃなくメリットがあるおやつを選んであげましょう。
【まとめ】猫のおやつは頻度や量に気をつければあげても問題はない
「あげなくていいもの」とわかってもあげたくなる気持ちはめっちゃわかります。
なので、おやつのデメリットを知った上で、
- あげる量と頻度に気をつける
- 水分補給になるウェットタイプをあげる
- リンが少ないおやつを選ぶ
というふうにすれば、不安要素は減らせますし問題はないですよ。

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