今回は、我が家の愛猫そよちゃんが「ストルバイト結晶」と診断され、治療・予防を行う中で得た学びをまとめています。
同じような症状や診断を受けて不安な飼い主さんの参考になれば、嬉しいです。

記事の最後に、おしっこ管理に役立つ商品やストルバイト予防に効果的なフード、おやつなどもまとめているので是非チェックしてみてください。
ストルバイトについて詳しく知りたい方は、以下の「ストルバイト結晶・結石とは?」を読んでみてください。

愛猫のおしっこに異変・・・ストルバイト結晶再発か?
ある日ふと、何となくトイレに入る回数が多いような気がして、「もしかしたら・・・」と直感しました。
おしっこの回数が増えている
前回は異変に気づいてから頻繁にトイレシートをチェックし、明らかに回数が多く尿量が少ないことに気付きましたが、今回はトレッタの記録で発覚。
5年近く再発していなかったため結構油断していて、「トレッタキャッツ」を使っていなければ発覚が遅れていたかもしれません。
我が家はワイドトイレとトレッタの二刀流なので、トレッタが正確な回数ではないのですが、5月半ば〜後半にかけてトレッタに入る回数が少しずつ増えていました。
おしっこの量が減っている
おしっこの回数が増えていることに気付き、尿量を確認したところ、数ミリですが減っていました。
そよちゃんは健康な時も頻尿なので、トイレシートだけだとわからなかったかもしれません。

この時点で何かしらの異常は確定ですね。
食欲・うんちは良好
おしっこの回数と量以外は問題なく(血尿もナシ)うんちも相変わらず理想的なうんちで、フードもよく食べてくれています。
ただ、お水を飲む量が少し増えたようにも感じたので、他の病気も心配になり早速病院で診てもらうことにしました。
動物病院での診断と治療
簡単尿検査でおしっこを持って病院へ
そよちゃんは病院が大嫌いで、連れていくとストレスで吐いたり隠れて出てこなくなったりしちゃうので、システムトイレを使いおしっこ検査は自宅でしています。
やり方は至って簡単で、トイレシートを外し、トレイに溜まったおしっこをスポイドで採って密封容器に入れるだけ。
獣医さんからは以下のことに気を付けて採尿するようにと指示を受けました。
- 必ず新しい砂に変える
- トイレをしっかり洗って乾かす
- トレーに落ちたおしっこは出来る限り時間を置かない
システムトイレじゃない場合は、日本動物医療センターさんの猫コラムを参考に、自宅での採尿を試してみてください。
ストルバイト結晶が顕微鏡で見つかる
獣医さんに呼ばれて顕微鏡を見てみると、ありました、結晶が。
5年ぶりの衝撃です。
尿のpHバランスもアルカリ性に傾いているとのこと。
“おしっこをする時に鳴く”とか、“トイレに行くけどおしっこが出ない”といった症状はなかったため、「恐らく結石になる手前でしょう」という診断結果でしたが、私は不安でいっぱいでした。
治療に向けての獣医さんからのアドバイス
ストルバイト結晶や結石の治療は主に、療法食になります。
前回も療法食で石は溶けましたが、
- 5年ぶりとは言え再発した
- 6歳
- 5年間尿検査以外していない
ということを考えると、一度健康診断はしておいた方がいいと獣医さんからの提案。
実際、本当に石になっていないかどうかの確認もしておきたかった(すごく不安だった)ので、後日詳しい検査をすることに。
ストルバイト結晶が結石になっていないかの検査
猫ちゃん専用診察室に入り、飼い主付きっきりの検査開始です。
鎮静剤の投与
うちのそよちゃん、暴れ狂うので鎮静剤を打たないとなんにも出来ません。
- 恐怖心を和らげる効果がある
- リラックスできる
- 比較的安全性は高い
「初めての鎮静剤ですし不安なら・・・」と、お家で飲ませる経口薬も提案されましたが、お薬なんて飲んでくれた試しがないので、確実に効く注射にしてもらいました。
鎮静剤を打って暫くするとぐったりし始め(ぐったりしているように見えるだけ)、不安で吐きそうでしたが、獣医さん曰くボーッとなってるだけだそうです。

「ぽーーーーーーー」
超音波検査
横たわるそよちゃんの体に機械を当てて、画面を見ながら腹部、胸部の順番に獣医さんから説明を受けます。
膀胱にうっすら結晶が少しあるのが見えましたが、石は見つからず一安心。
思ってたより結晶も少なかったみたいです。
尿検査だけでは、
- 膀胱にある結晶の量
- 結石になっているかどうか
- 結石だとしたらどこに出来ているのか
まではわからないので、出来るなら超音波検査はしておいた方がいいかと思います。
鎮静剤の解除
「解除」という表現が合ってるかどうかわかりませんが、鎮静剤の効果でボーッとしてる状態から目を覚ませる注射を打ってもらいます。
少し(数分)経って「しっかり怒ってるので大丈夫そうですね」と、元に戻ったのを獣医さんに確認してもらい帰宅。
鎮静剤のおかげか、あれだけのことをやったのにいつもの病院終わりほどブチギレられることもなく、少しテンション低いだけで済みました。

ストルバイト結晶の治療開始

症状が出ているので心配でしたが、見る限りひどくはないですね。一応療法食を続けて2週間~様子を見ましょうか。
療法食の開始
療法食も色々種類があって迷うところですが、そよちゃんは前回と同じロイヤルカナンにしました。

フードは一気に変えると下痢したり吐いたりしちゃうので、療法食であっても、少しづつ時間をかけて移行するのは鉄則。
食べてくれない場合はメーカーを変えるか、獣医さんに相談するとサンプルが貰えることもありますよ。
完全に切り替えてから3週間後に尿検査
療法食に完全移行してから3週間後、再び尿検査をすると、結晶もなくなり尿pHも酸性寄りに。
とりあえず完治です。
早い子だと1週間で結晶や結石が溶けることもあるみたいなので、1週間後、2週間後と尿検査をし、経過観察をするのもいいかと思います。
ストルバイト結晶の治療は食事療法だけではない
ストルバイト結晶・結石徹底解説でも紹介しましたが、治療は食事療法だけではありません。
どの方法で治療するかは、猫さんに合ったやり方を獣医さんと相談しながら決めるのがいいでしょう。
5年ぶりのストルバイト結晶再発・・・考えられる3つの原因
さてさて、今回5年ぶりに再発してしまったわけですが、獣医さん曰く、「よっぽど偏った食生活でもない限りフードが原因でストルバイト結晶・結石になることはない」のだそう。
というわけで「なりやすい体質」なのか「環境」なのか、私なりに色々調べながら原因を考えてみました。
原因①ドライフードがメインの食生活
まず第一に考えられるのが、水分不足ですね。
そよちゃんはウェットフードを食べてくれないので、お水を飲んでもらう工夫はしているもののやはり水分摂取量は少ないのかと。
獣医さん含め猫専門の賢い方たちは揃って、「猫にはウェットフード!」と仰っているので、気に入ってくれるウェットフードを探そうと思います。
原因②運動不足
ストルバイト結晶・結石徹底解説の記事で詳しく書いてますが、猫には“ストルバイト結晶が出来やすい状態(おしっこの性質)”があるんですよね。
そのおしっこの性質を“結晶が出来にくい状態”に簡単に変えられるのが運動で、そう言えばそよちゃん、全然運動してませんでした。
一日1回の狩り遊びはしてましたが、登ったり走ったりの運動量は足りてなかったと思います。
原因③環境の変化
症状に気づく1ヶ月ほど前に、次女が結婚し家を出ました。
何となく「体調崩すかも・・・」という不安はあったので、タイミング的に関係しているのかなと。
実際、最近の研究では尿路結石の原因が環境ストレスとも考えられているそうです。

まとめると、前回から数年再発していなかったからと言って油断してた私のせいです。飼い主失格です、バカヤロウです。
同じ病気で不安な飼い主さんへ
猫のストルバイト結晶・結石は、適切なケアで充分コントロールできます。
だからこそ、「油断していた・・・」とケアを怠っていた自分が情けなくて仕方なかったのですが、なってしまった今、悔やんでも仕方ありません。
そして、すごく不安で怖いかと思いますが、獣医さんの指示に従い正しく治療すれば治ります、大丈夫です。
完治した後はしっかりとケアをするだけ。
水分補給に食事管理、トイレ環境の見直しなど、出来ることを少しずつ始めていきましょう。
おしっこの管理にオススメ
今回のストルバイト再発を早期発見できたのは、完全にトレッタのおかげです。
日々のおしっこの記録が、小さな異変を教えてくれるのでシステムトイレを使っている猫さんには本当にオススメ。
ノーマルトイレの猫さんには、キャットログボードがおススメです。
ミネラルバランスを崩さないおやつ
そよちゃんは前回のストルバイト結晶発覚以来、基本的におやつはあげないようにしていました。
おやつが原因で再発するという訳ではないですが、ミネラルバランスへの影響がないとも言い切れないので・・・。
ですが、「ネコリ」という“腎と膀胱に安心なおやつ”を見つけたので、たまにあげています。
水分もたっぷりですし、活性炭の力も魅力的に感じたので、気になる方は一度チェックしてみてください。
愛猫のストルバイト結晶発覚〜治療までのまとめ
- 【症状】
おしっこが増える・1回のおしっこの量が少ない - 【尿検査結果】
ストルバイト結晶 - 【超音波検査結果】
結晶のみ - 【治療法】
療法食 - 【治療期間】
約一か月
今回は2回目の再発ということもあり、次こそ再発が予防できるようにと獣医さんに聞いたり調べたりして、前回よりもしっかりと学ぶことができました。
再発なので自分を責めまくってましたが、大事なのは「これからどうするか」を考えることですからね。
原因がある程度わかれば、油断さえしなければ対策しながら予防ができるはず。
おしっこトラブルは繰り返すと腎臓に負担がかかっちゃうので、私たち飼い主がしっかり意識してあげましょうね。
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